正しく見るために

目的距離を考慮した眼鏡で視生活をもっと楽に快適に

2019.08.30

 

 

前回、年齢による調節力と近点についてコラムを書きましたが本日は遠点と明視域について。

 

 

目的距離にピントを合わす力を調節力、その調節力を使って見ることのできる最も近い距離を近点、全く調整しない状態で元々のピントの合ってる最も遠い距離を遠点と言い、遠点から近点までを明視域と言います。

 

 

つまり明視域とはその人がピントを合わせることのできる範囲ということです。

 

 

今回は45歳(調節力3.50D)で−3.00Dの近視眼を例にお話ししたいと思います。

 

 

調節力や度数の『D』はデイオプトリーという単位で表され、『焦点距離の逆数』となります。

 

 

−3.00Dの近視眼は眼の要素としては、+3.00Dの屈折力を余計に持ってるということであり、遠点は「100÷3.00=33.3」で眼前33cmとなります。

 

近点は調節力を使って見ることのできる最も近い距離ということなので、「100÷(3.00+3.50)=15.3」で眼前15.3cmとなり、明視域は眼前33cmから眼前16cmとなります。

 

 

−3.00Dの近視眼は眼前33cmよりも遠くにはピントが合わないのですからメガネが必要ですね。

 

 

では、−3.00Dの近視眼を完全矯正するメガネを装用した時の明視域はどうなるでしょうか。

 

 

近視眼を完全矯正するメガネを装用すれば、その人はメガネを掛けた状態で正視眼になるということであり、正視眼の遠点は無限遠方ということになります。

 

近点については調節力が3.50Dの場合、「100÷3.50=28.6」ということになり、−3.00Dの近視眼を完全矯正するメガネを装用した時の明視域は無限遠方から眼前29cmとなります。

 

 

以上から、−3.00Dの近視眼(調節力3.50D)の人は裸眼で眼前16~33cm、メガネ装用で眼前29cm~無限遠方まで瞬間的にはピントが合うということです。

 

 

 

「瞬間的には」と書きましたがココがポイントです。

 

 

 

前回のコラムでも触れましたが、一般的には長時間負担なく近くを見ることのできるのは調節力の半分くらいを使って見ることのできる距離と言われています。

 

 

この例でメガネ装用で長時間負担なく見える距離は眼前58cm~無限遠方です。

 

 

仮にこのような方が1日の大半をデスクワークで過ごしているとすれば、眼前33cm~58cmの読み書きしたりパソコンまでの距離はかなり負担をかけて見ているということですね。

 

 

上の図を見ていただければ一目瞭然ですが、−0.75Dか−1.00Dほど低矯正にすれば、デスクワークでの負担はかなり軽くなります。(グレーのゾーンがピントを合わせられるけれど、調節力の半分以上を使って負荷がかかっている範囲)

 

 

 

お客さま一人一人の眼の屈折状態や調節力を正確に測定することはもちろんですが、お客さまが普段どのような距離を見ている頻度が高いか、どのような仕事や趣味を持っていて、どのような生活をしているかなど、視生活環境に合わせた度数やレンズの選定が、快適で心地よく、疲れにくいメガネを作るための最大のポイントです。

 

 

 

こちらではパソコンやスマートフォンを負荷なく見ることができているかということもチェックできます。ぜひチェックして見てください。

 

 

 

眼精疲労や肩こり、デスクワークで集中力が続かないなどといったことでお悩みの方もお気軽にご相談ください。

 

 

 

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